犬と猫の地域包括ケアをめざして/21回目:仲間集めと地域包括ケア。有料化と並行して圏央地域から動き出す

📅 2026年9月29日(火)10:00〜12:00|第21回 デザインスプリント

この回のポイント

  • 現状の有料化路線を続けながら、地域の仲間集めを並行して始める
  • 有料化は「コンテンツ販売」でなく相談・面談・専門家接続の価値として設計
  • まず圏央地域で5〜6人のコアメンバーと会合を持つことを決定
  • 仲間が集まることで、現在の路線もよりクリアになるという確認

第21回は「今やっていることを続けながら、仲間を集める動きを並行して起こす」という方針を固めた回です。二つの動きが矛盾するのではなく、仲間が集まることで現状の路線がよりクリアになっていく——そのことが、今回の議論を通じて確認されました。

現状の整理:LINE12人、投稿はまだゼロ

公式LINEの登録者は現在12人。これまでLINE登録を促す投稿は実施しておらず、SNS発信本数もゼロの状態です。

Instagram・Xはアカウント名を統一済み。Facebookは登録上必要なアカウントはあるものの、運用はしていません。

「いいね」で終わって具体的な行動につながらない状態の背景には、無料版と有料版でそれぞれ何ができるのかが整理されていないこともあります。まずここを明確にすることが、次の一手になります。

有料化の方向性:「相談してつなぐ」ことへの対価

有料化について、今回の議論でより具体的な方向が見えてきました。

まず出発点として、既存のLINE登録者やセミナー参加者から「困っていること」「何があれば助かるか」を直接聞くところから始める案が出ました。有料版を先に完成させて訴求するよりも、実際に使う人の声から価値を探るほうが現実的です。

有料の価値として議論に上がったのは、コンテンツの提供ではなく、

  • 相談を受けて状況を整理する
  • 必要な専門家に接続する
  • 対面・マンツーマンで安心感を届ける

という「相談してつなぐ」機能そのものです。価格案としては、1分100円・最初の30分3,000円・1時間6,000円程度が一つの目安として出ましたが、あくまで検討案の段階です。

また、将来的には相談対応の一部を看護師等に担ってもらい、特定の個人の稼働に依存しない体制を目指すという方向も共有されました。

収益化は「仕組みを動かし続けるため」

「お金を取ることへの抵抗感」は、こうした活動には必ず出てくるものです。今回の議論では、

収益化は、仕組みの維持・更新と、人が動くための対価に充てるもの。避けるべきではない。

という認識が共有されました。一方で、参加者が「自分たちは無償で動いているのに」と感じないよう、資金の使途や構造を透明にすることも重要な論点として挙がっています。

地域の仲間集め:圏央地域から、小さく始める

今回の大きな論点の一つが、地域で賛同してくれる仲間を集める動きを並行して起こすことです。

目指す状態はシンプルです。一拠点で、飼い主・動物病院・関連する担い手が自然に集まり、会話の中から相談や専門家への接続が生まれる場をつくること。重い相談専用の施設ではなく、入りやすく温かい雰囲気が重要で、地域の担い手が「地域を良くしたい」と自ら思って動けることが成立条件です。

対象地域は、最初から広げすぎず圏央地域を念頭に。まず5〜6人のコアメンバーに声をかけ、10月中に初回会合を開く方針を決めました。初期は、実現したい世界・課題感・価値観を共有し、参加者と意見を深掘りする場とします。

重要な視点として、飼い主の生の声を入れずに事業者側だけで構想を大きくすることはリスクという点も確認されました。会合やSNSを通じて飼い主の困りごとを常に取り込む必要があります。

組織の形はこれから——まず動いて見えてくるものを大切に

株式会社・一般社団法人・NPOなど、法人形態や資本構成については今回も未決定のままです。将来的には必要になる可能性があるという認識は共有しつつ、現段階では形より動きを優先します。

外部のビジネスコミュニティや既存ネットワークへの展開は、モデルをある程度確立してから。理念への共感がない参加者が入るリスクにも注意しながら、コアの価値観を軸に輪を広げていきます。

次回に向けて

  • Instagram・X・既存ユーザー向けにLINE登録促進の投稿文を準備・投稿する
  • 飼い主や普段接している方から困りごと・必要な支援を直接ヒアリングする
  • コアメンバー候補に声をかけ、10月中に初回会合を設定する
  • 日程調整ツール(調整さん等)でLINEグループを準備する

有料化の検証と仲間集め、二つの動きを同時に進める。一見遠回りに見えますが、仲間が集まることで「何を大切にするサービスなのか」がより鮮明になっていく——今回、その確信が共有された回でした。


新規事業のチームづくりや会議設計でお困りの方へ

aundでは、新規事業チームの「場の設計」と「議論の構造化」を支援するファシリテーションサービスを提供しています。コアメンバーの集め方から、有料化モデルの検証まで、現場に根ざした支援が可能です。

▶ 第20回:有料化検証とOKR設定。600人のデータが事業の論拠になる ▶ 第19回:「保険の窓口」のようなケアマネへ

この記事を書いた人

栗林 陽

栗林 陽(くりばやし よう)

株式会社aund 代表取締役 / 会議カルチャー改革ファシリテーター

新卒で東芝ソリューション(現・東芝)にて営業・PJ支援を経験後、ジェイテックスマネジメントセンター(現学研グループ)で企業研修の企画・販売に従事。新規事業部門でSaaSプロダクトマネージャーを経て、学研ホールディングス人事戦略室に出向し研修0→1立上げ・人材育成領域を担当。2019年、株式会社aund設立。会議ファシリテーション・組織開発・ワークショップ設計を強みに、現場に根づく変革を支援する。

学びの系譜
  • 2017年|社会起業大学 修了
  • 2019年|慶應MCC 組織開発実践講座 修了
  • 2022年|東京デザインプレックス研究所 UIUX講座 修了
  • 2026年|AI経営寄付講座 受講
  • 2026年|青山学院大学 ワークショップデザイン講座 修了
アドバイザリー実績
  • 2025年6月〜2026年3月|株式会社IKUSA 研修事業アドバイザリー
  • 2026年4月〜現在|株式会社東京チェンソーズ 研修事業アドバイザリー
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