犬と猫の地域包括ケアをめざして/16回目:サービスを「構想」から「運営」に落とし込む

📅 2026年7月2日(木)13:00〜15:00|第16回 デザインスプリント

この回のポイント

  • 利用導線をLINE登録→予約→決済→相談のステップで整理
  • 価格設計は「安い」ではなく「利用者が納得できるか」で考える
  • ケアマネプランは専門用語でなく「今日からできること」が伝わるシートへ
  • AI活用は「代替」ではなく「専門家を支える存在」として設計
  • 初回セミナーに向けた準備が具体的にスタート

これまでのミーティングでは、飼い主が「何をしてあげればよいかわからない」という課題を起点に、インタビューやアイデア創出、ビジネスモデルの検討を重ねてきました。

そして今回は、いよいよその構想を実際に運営できるサービスへと落とし込むフェーズです。テーマは、

「利用者はどのようにサービスを知り、相談し、継続的な支援につながるのか」

単にサービス内容を考えるのではなく、利用者の導線や運営方法まで具体化する2時間となりました。

「良いサービス」より、「利用しやすいサービス」を考える

どれだけ価値のあるサービスでも、利用までの流れが複雑であれば利用されません。そこで今回まず議論したのは、利用者が最初に触れる導線です。

セミナーでサービスを知り、公式LINEへ登録し、必要に応じて相談へ進んでいく。その一連の流れをできるだけシンプルにするため、

  1. LINE登録
  2. 予約
  3. 決済
  4. 相談

それぞれのステップを一つひとつ確認しました。議論の中では次のような改善点が見えてきました。

  • 「押せる場所が分かりにくい」
  • 「予約までの流れが分散している」
  • 「最初の説明が不足すると離脱してしまう」

サービスは中身だけではなく、体験全体を設計することが重要だと改めて感じた時間でした。

価格は「安い」ではなく「納得できる」が大切

今回もう一つ時間をかけたのが、価格設計です。新規サービスでは、「いくらなら売れるか」ではなく、「利用者が価値に納得できるか」が重要になります。

そこで今回は、

  • 相談のみのプラン
  • ケアプラン作成まで含めたプラン

というシンプルな2つの構成を中心に検討しました。また、初回利用の心理的ハードルを下げるため、「まず試してみる」という体験をどう作るかについても議論しました。

料金体系を複雑にするのではなく、誰が見ても理解できるサービスを目指すことを優先しています。

ケアマネプランは「専門用語」ではなく「今日からできること」

このプロジェクトの中心となるケアマネプランについても、具体的なイメージが固まってきました。今回確認したのは、飼い主が本当に欲しいのは、医療情報の羅列ではないということです。

  • 今日から何をすればいいのか
  • どこを注意して見ればいいのか
  • 次回までに取り組むことは何か

こうした内容が、一枚のシートで分かること。生活に寄り添った言葉で整理されていること。そんなケアプランを目指していく方向性が共有されました。

また、面談内容をAIで整理しながら、専門家が最終確認を行うワークフローも少しずつ形になってきています。

AIは「代わり」ではなく「支える存在」

AI活用についても議論しました。今回の方向性として一致したのは、AIがケアマネジャーの代わりになるのではなく、専門家の仕事を支える存在として活用するという考え方です。

  • 記事の下書き作成
  • ケアプランの整理
  • ヒアリング内容の要約

こうした部分をAIが担い、最終的な判断や利用者への提案は専門家が行う。AIと人、それぞれの強みを活かした体制づくりを進めていきます。

初回セミナーへ向けた準備がスタート

今回の大きな成果の一つは、初回セミナーに向けた準備が具体的に動き始めたことです。セミナーは単なる勉強会ではありません。このサービスを知っていただき、「困ったときに相談できる場所がある」と感じてもらう最初の接点になります。

  • 参加者にどんな価値を持ち帰ってもらうのか
  • LINE登録への導線
  • ケアマネ相談への流れ

など、一連の体験を設計していくことを確認しました。まずは小規模でスタートし、参加者の声を聞きながら改善を重ねていく予定です。

パートナーとともに地域包括ケアをつくる

地域包括ケアは、一つの組織だけで実現できるものではありません。今回も、地域で活動するさまざまな事業者や企業との連携について議論しました。

介護用品、情報提供、専門サービスなど、それぞれの強みを活かしながら、飼い主が必要な支援につながるネットワークを少しずつ広げていきます。「紹介する」「紹介される」という関係ではなく、地域全体で支える仕組みを目指していきたいと考えています。

次回(7月13日)に向けて

次回はいよいよ初回セミナー実施に向けた具体的な準備に入ります。

  • セミナーで使用する簡易ケアマネプランのフォーマット作成
  • セミナーから相談サービスへつながる導線設計
  • ケアマネ相談の流れと説明資料の作成
  • 初回利用者に届ける体験価値の整理

これまで半年以上かけて探索してきた「ペットの地域包括ケア」という構想。今回からは、その構想を実際に飼い主へ届けるサービスへと形にしていくフェーズへ入りました。一つひとつ検証を重ねながら、本当に役立つサービスを目指して進めていきます。


🧭 ファシリテーター: 株式会社aund 代表取締役 栗林 陽
📌 テーマ: 新規事業ファシリテーション(サービス設計・運営設計フェーズ)
📅 次回予定: 2026年7月13日(月)10:00〜12:00

この記事を書いた人

栗林 陽

栗林 陽(くりばやし よう)

株式会社aund 代表取締役 / 会議カルチャー改革ファシリテーター

新卒で東芝ソリューション(現・東芝)にて営業・PJ支援を経験後、ジェイテックスマネジメントセンター(現TOASU)で企業研修の企画・販売に従事。新規事業部門でSaaSプロダクトマネージャーを経て、学研ホールディングス人事戦略室に出向し研修0→1立上げ・人材育成領域を担当。2019年、株式会社aund設立。会議ファシリテーション・組織開発・ワークショップ設計を強みに、現場に根づく変革を支援する。

学びの系譜
  • 2017年|社会起業大学 修了
  • 2019年|慶應MCC 組織開発実践講座 修了
  • 2022年|東京デザインプレックス研究所 UIUX講座 修了
  • 2026年|AI経営寄付講座 受講
  • 2026年〜|青山学院大学 ワークショップデザイン講座 在籍中
アドバイザリー実績
  • 2025年6月〜2026年3月|株式会社IKUSA 研修事業アドバイザリー
  • 2026年4月〜現在|株式会社東京チェンソーズ 研修事業アドバイザリー
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