【実施レポート】庄原(広島県)のまちを舞台に、価値創造フィールドワークを開催しました

― デザイン思考で地域とつながる、対話と共創の2日間 ―

2024年7月3日〜4日、広島県庄原市にて「価値創造フィールドワーク」を実施しました。
https://www.shobara-info.com/4928
参加者の多くは庄原市の皆さん。普段は別々の場所で働いていて、それぞれの視点で日々の業務に向き合っている皆さんが、2日間だけ「チーム庄原」として集まりました。

私たちaundメンバーは前日入りで福山駅に向かい、庄原DMOさんのお迎えで車移動。
高速の入り口でトラックがETCに立ち往生して20分動けないというハプニングから始まりましたが、旅の醍醐味って、そういうちょっとしたトラブルだったりもします。

この日はラフォーレさんに宿泊。温泉もあり、空を見上げれば満点の星。
ああ、庄原に来たんだなと、都会の喧騒を離れて実感しました。

夜は庄原DMOのみなさんとの決起会。広島焼が食べられるお店を選んでいただき、美味しくて、笑って、話して、自然とチームの輪ができていく時間でした。


■ DAY1|問いを持って、庄原を歩く

当日は吾妻ロッジ36に集合。天井が高くて、泊まり込みのアイデア合宿もできそうな素敵な場所。
自己紹介から始まり、デザイン思考についての講義、そして午後に向かうフィールドワークの準備へと進みます。

今回は、比和組と庄原組に分かれて、それぞれの地域のキープレイヤーのもとへ。

■ 比和組:奥田工務店

茅葺きの古民家「長者屋」のリノベーションや、稲作のブランド化など、地域に根ざした事業を次々に展開中。

■ 庄原組:フォレストワーカー

林業を“かっこよく”、そして“続けていける”産業にするため、森を育て、伝え、人とつなげる活動を実施。

職場体験や現地での案内をしていただきながら、参加者はメモを取り、話を聞き、質問を重ねていきました。
突っ込んだ質問をすることに、最初は戸惑いもありましたが、午前のインプットを思い出しながら、皆さん真剣に対話を重ねていたのが印象的です。

ロッジに戻ってからは、事実と解釈に分けての振り返り。
そして、懇親会。
奥田さん、フォレストワーカーの皆さんも参加してくださり、大盛り上がり。
最後は、コメサンタこと吉岡さんが“お米の妖精”姿で締めてくださるという、最高のフィナーレも。

私たちも、この日は長者屋に泊まらせていただきました。
数百年の木のぬくもり、馬小屋を改修した石とヒノキのお風呂。
忘れられない夜です。


■ DAY2|山の声、森の声を聞いて、未来を描く

2日目は、昨日の体験をもとに、課題の構造化・再定義を行い、チームでアイデアを発散・収束。
同じ進め方でも、関わる人によってアイデアの出方が違う。
「ちょっと変わった意見でも出していい」と伝えたチームが、そこから面白い発想に飛躍していく姿もありました。

午後にはいよいよプレゼンテーション。現地の皆さんが見守る中、緊張感のある発表の時間です。

■ 比和組の発表:

「里山の見えるテラスで、人が集まる場をつくろう」
奥田さんも「喫茶店を出したいと考えていた」とのことで、現実に近づく可能性が一気に高まりました。

■ 庄原組の発表:

「森を知ってもらう、フォレストワーカー発信のイベント構想」
山を守る・楽しむという両輪を活かした取り組みで、想いとも重なり、ここから一緒に始まりそうな予感。

最後は、みなさんで振り返りを行い、2日間のプログラムが終了しました。


■ デザイン思考は、“やってみること”がすべて

今回のフィールドワーク、参加者の多くは「デザイン思考は初めて」でした。
でも、実際に現場に行き、対話をして、考えて、形にする中で、プロセスの本質に触れていきました。

頭で理解するのではなく、五感を研ぎ澄まし、勇気を持って問いを立てること。
そして、自分たちなりの仮説を持ち、発表してみること。
それが、未来につながる最初の一歩になります。


■ ここから、庄原が動き出す

今回のフィールドワークは「点」での実施ですが、
これをきっかけに、庄原の中で「想いの点と点」がつながっていくことを願っています。

今後もaundは、庄原市役所、庄原DMO、そして市内のさまざまな方々と連携しながら、
地域の未来にレバレッジをかける場と人づくりをサポートしていきます。

庄原の皆さん、本当にありがとうございました!


▶ このフィールドワークでも活用した「デザイン思考型ワークショップ」の詳細はこちら👉

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